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2014.10.27

育む環境の言葉05 〜環境を準備する①〜

環境準備ー砂場

環境を準備する①

〜おもてなしの心〜

「1日のはじまり。」

園庭での準備はどんなことをしていますか?

「環境」に対しての気の配り方が園庭での保育の善し悪しを決める。…と言っても過言ではありません。

良いと思える園庭では必ずと言っていいほど、環境に対して「人」が動いています。それが故に、様々な所に環境準備が行き届いています。

さて、環境準備って?

何だか難しそうと思われるかもしれませんが、そう難しいことではないはずです。

日本が世界にプレゼンテーションした、あの「おもてなしの心」があればいいのです!

自分だったら、どうしたら自然に遊び始められるのか?などなどを考えた「おもてなし」の発想が良い環境準備へと導いてくれるはずです。

…例えば、

朝、園庭の砂場で子ども達が遊びはじめるとした場合に、どうあったら気持ち良く、すぐ遊べるのでしょうか?

まず、砂場の砂が解されていたら、自分が遊びはじめるとしても、うれしいですよね!…

更に、シャベルやバケツなんかも、すぐ手に取れるところにあったら気持ちよく遊びが発展していきますよね!…

では、砂場の近くに解し用の剣先のスコップと子どもが自分達で道具を取り出せる棚を設置していきましょう。

また、その棚は遊びに集中する為のスペースを間仕切る境界にもなりますから、設置位置についても、もう一度検討してみましょう!などなど…

こういった事をひとつひとつ丁寧に設えていくことで遊びはじめのストレスを最小限に抑えていきます。

そして、このような環境準備を積み重ねていくことで、子どもの遊びと遊びが繋がっていき、発展し、没頭していく…遊び込みの環境がつくられていきます。

さあ、そんなストレスなく遊びはじめられる気持ちの良さ!を子ども達に教えてあげちゃいましょう!…でも、直接、教えるのではなく

…間接的に、環境を介して…

を合言葉に!子ども自身の感覚で「快感」を感じとってもらっちゃいましょう!

その為に大人は、遊びを仕組む「おもてなしの動き」が必要になってきます。

「おもてなし」ですから、粋であって欲しいですよね!

出来る限り子ども達には大人の気配を感づかれる事なく、センスある「おもてなし」を心がけてほしいです。

…この場所では何をしたら楽しいか?

その為に、どうしておけば良いか?

ひとつの遊びでも、どれだけ選択肢を用意出来ているか?

環境的な設えにも、つながりがあるか?

機能的な事ばかりでもなく、ワクワクしながら「物語」を感じる様な設えの準備も含めて…

少し先の未来までをも考えながら、一年後、どんな事をこの子達と一緒に感じたいか?数年後の憧れの姿とともに…

でも、でも、その子の将来がどうなるか?は、わかるはずがありません。…だからこそ、未来に期待を持てる「現在」を如何につくることが出来るのか?

そんな「おもてなし」を環境を介してつくりあげていく「意識」を大人同士の中で知恵を出し合う事で、自ずといろいろな環境準備は出来てくるに違いありません。

園庭に置かれる単なる絵本ひとつにおいても、どんな意図を持って選ぶのか?何を感じてほしいと思ってその本を選択したのか?など、

環境準備ー絵本

環境の雰囲気づくりにおいても、どんな意図を持ってオブジェを飾り…何を伝えたいのか?など、

大人はしっかり自分達の中で考えて準備していってほしいと考えています。

子どもは大人が感じる以上に、身体で感じ取る、読み取る力を持っている!と言う事だけは断言できます。

自分が育んできた感性を最大限駆使して、粋な「おもてなし」環境として、施し過ぎる事なく、知恵のある環境準備にゆっくり時間をかけて、奥行きをもたらしていってほしいと願っています。

 

 

環境準備編は、これからも、ちょくちょく書いていこうと思っています。今後とも、どうぞよろしくお付き合いください。