2015.01.12
育む環境の言葉08 〜あぶないから…。〜
「あぶないから…」
遊具の設計に携わっていると、よくこの言葉を耳にします。
実は、僕はこの言葉の後に続く言葉が何より大切だと思っています。
あぶないから…「ダメ」…なのか?
あるいは…
あぶないから…「気をつけて」…なのか?
意味が全く違うものになりますよね!
「あぶない…から…ダメ!」
とすれば、それはそれで多く事が守られていくのは事実です。
「子どもに…させない…」
という対処の仕方はとても簡単な方法です。
簡単であるが故に、
自分でも気がつかないうちに…
「育つ上での必要な経験」さえも、削いでいっている事もある。
という事を見落とさないでほしいと思っています。
物事が合理的に、便利に•簡単に、なればなるほど…一方で、気づかぬうちに…
“見えなくなり、失われていっている”事があるものだ… と。
大人から見る子どもの育みには「 非合理な事 」で満ち満ちている事でしょう。
でも、もしかしたら、子どもはその非合理の中で “環境適応能力” を育んでいる…
と考えることが正しいのかもしれません。
今、見えている大人の論理をかざすのは簡単です。
しかしながら、子ども論理をしっかり見守り、子どもの時間を理解した上で…
「気をつけて…」と
背中を押してあげられる大人で在りたいものです。
やすなか けーぞー